今日の六鬼妄想 伴の匂い編

いつも吸ってる葉巻とか、戦った時の銃の硝煙とか常備している火薬とか、そういった長年の生活や戦いで染み付いた煙の匂いを伴は纏っているのではと思うのですよ。戦い方が超遠距離型だから血の匂いが付くという事はあまり無いでしょうが、煙や火薬、埃、汗などが色々と入り混じった独特の匂いがしている筈なのですよ伴殷六という男は。
数々の戦いをくぐり抜けてきた経験とか実力によって裏打ちされた、自分自身の腕への絶対的自信によって全身から発せられる「強者の余裕」「無言の気迫」といった威圧感の他、身にまとう匂いも含めて全てが伴の「凄み」を形成し、相手に多大な圧力を与えていたのではと思うのですよ。半端な雑魚はその「凄み」を向けられただけで逃げ出すような。そんな感じ。実際は伴の匂いに気づく前に遠くから撃たれるでしょうからソレを感じ取る人間は少なかったかも知れませんが。
他の六鬼団メンバーは、同じく裏世界で戦ってきた同等の実力を持った者同士でもあるし、匂いや立ち振舞いとかから相手の実力や凄みを感じ取ってもそれに怯む事は無いでしょう。臭いという事も有るかも知れませんが、まあそこは男同士だし匂いに関してはお互い様なので特に話題にする事は無いのだろうと思います。
目黒やたんぽぽも、非戦闘員ではありますが一応忍者ですからある程度は裏の世界の匂いを知っているだろうし、伴や他の六鬼の匂いに関しても「そういう物」として黙って受け入れる事が出来るのだと思います。
でも燎だけは正面きって「伴殿!臭いですよ!!」と言っちゃう。
これは燎が生真面目できれい好きとか物怖じしない性格だからではなく、まだ伴の匂いの中から「凄み」を感じ取るほど裏世界に染まってない未熟者だからこそ言ってしまう台詞なんですよ。
筑波山戦いまでの燎は、どんなに剣の実力を持っていても、所詮は数日前まで日のあたる表の世界で母親と共に平和に暮らしていた平凡な杣でしかなかったし、闘いの世界に入ったのも父親同伴だし、まだ裏世界の厳しさ・恐ろしさ・虚しさという物を本当の意味では理解していないド素人の小娘でしか無い訳です。だからこそ伴の持つ匂いの意味や、醸し出す凄みといった物を感じ取れずにただ「臭い」と言ってのけてしまう燎ちゃんなのですよ。
燎「臭っ!!何ですかこの匂い?!いつから洗濯してないんですかこのマントと服!!全部洗いますからさっさ脱いで下さいよ伴殿!」
伴「ハア?!ナニ言ってんだガキ!この男の匂いが解らな・・・あーーー火薬ごと洗いやがったなバカーーー!!(泣)」
結局持ってる衣類を全部洗われてしまい「硝煙の匂いを纏ったガンマン」から「石鹸の香りがするオッサン」に生まれ変わる伴殿と、匂いが消えて満足な燎ちゃんという妄想。場所は・・・六鬼団の寄り合い所(有るのか?)とか燎の家とか・・・なんで燎の家に伴が居るんだ(笑)
そんな燎も、筑波山で伴と共に実戦を経験した事をきっかけに伴の「匂いの意味」を理解していくのですよ。筑波山の前と後では伴への態度が違うのですよ。まあ伴は筑波山で退場しちゃったから完全に妄想なんですけど「もし伴が生きてたら」という事で語ってます。
この二人が筑波山の後でも生きて六鬼団にいて(吐が切腹した後に正式に幕府お抱えの組織になって、全員生きたまま御岳の下で六鬼団として存続してるといった感じのパラレル世界)燎が場数と経験を積んで戦いの世界に染まっていくにつれ、伴の匂いを徐々に「凄み」として感じる事が出来るようになっていくのかもなあと。
でもその凄みを理解し、伴の戦いとか経験とかを全て理解した後でも、やっぱり燎は伴のマントを文句良いつつ丸洗いするんだろうなあと思います。でもその時の燎ちゃんはもう「臭い」とは言わない、一回り成長した燎ちゃんなんだ。
再三言いますがこの二人は凄く良いコンビ(決してカップリングではない)になれる可能性があったと思うんですよ!ケンカするほど仲がいい父娘って感じの二人のやり取りをもっと見たかった・・・!