ヴァニラ画廊に行ってきました!

8月5日から9月7日までヴァニラ画廊にて開催されていた無限の住人原画展「剣人輸贏の回廊」に行って参りましたよー!!原画展の内容に関してはとても細やかな感想を書かれている方々がネット上にたくさんいらっしゃいますので、ここでは六鬼団ブログとして六鬼団中心の感想をやっていきますよ!長くなるので箇条書きで!!
そして先に書いておきますが期待していた六鬼団初期設定画は無かったです。
無 か っ た で す 。

・ヴァニラ画廊があるビルの入口にはヴァニラ画廊の名前の入った看板や原画展の案内といった物が全く無いので、「この門(ビル入口)を通ることが出来るのは選ばれし者(ここにヴァニラ画廊がある事を知っている人間)のみ」的な勇者っぽい気分を味わえます。
・入口どころか中の通路にも地下に降りる階段にもヴァニラ画廊や原画展開催を匂わせる物が全く無いので(※ヴァニラ画廊は地下2階)開催日を間違えたのかそれとも場所を間違えたのかと不安になってきた所でようやく原画展の案内とヴァニラ画廊っぽいオブジェが見えてきます。
・入場料が500円なんですが・・・安すぎませんか(汗)いや来場者の懐に優しい価格設定は大変ありがたいのですが、もう少し高く設定しても絶対誰も文句言わないと思いますよ・・・?
・会場は2部屋、カラーやモノクロの一枚絵中心の部屋と生原稿の部屋に別れていたので、まずは一枚絵の部屋へ。(理由:比較的空いてた)
・単行本や画集の表紙に使用されたカラーイラストや本編表紙に使用された鉛筆画が壁にずらりと!印刷した状態と違い、筆使いや絵絵具の厚みを生で見る事が出来る生原稿ハアア圧巻やでえ・・・!
・展示されているカラー絵の中に「正気を失い馬糞を持って肩に寄りかかりながら卍に微笑む町と、そんな状態になってしまった町に普段通りの微笑みを返す卍」という作品が有ったのですが、これが描き下ろしの作品でしょうか。
・30巻の中表紙(桜の木の下で寝そべる卍と酒を注ぐ凛)とカバー下(中表紙と同じ場所で寝そべる卍と成長した布由)のイラストが同じ額に入った状態で展示されているのを見て涙目。
・沙村先生の鉛筆画を見て凄いと思うのは、もちろん画力や技術の凄さは言うまでも無いのですが、こんなに凄い作品なのに消しゴム一つでこの世から簡単に消えてしまう儚さ危うさを内蔵しているからなのかもなと。だって20年近くも続いた無限の住人という作品を彩った素晴らしい絵がですよ、コンビニで売ってるような適当な消しゴムをちょっと滑らせただけでもうこの世から消えてなくなる訳ですよ。信じられますか何この危険物なんなの。
・部屋の隅のパソコンにて以前公開されていた「鉛筆画の出来るまで」が上映されておりました。感動再び。画面の中で鉛筆画が完成した時にパソコンから離れたのですが(同じ映像がエンドレスで流れると思ったので)、もしかしてそのまま待ってたら続いて沙村ナイトが上映されたんじゃないだろうか六鬼団の初期設定が画面に映ったんじゃないのかと帰った後に気付きましたが実際どうだったんでしょうか。
・部屋の中央に置かれた展示スペースには無限の住人の単行本(全巻ではありませんが)と画集が置かれていました。何故か3巻にだけ「アニメ化決定!」の帯がかかってたんですが、この単行本はいつの時点で購入された物なんでしょうか。アニメ化って確か2008年ですよね?(汗)もしかしてスタッフさんの私物とかなんでしょうか。
・カラーイラストの複製原画が販売されていたのですが、残念ながら六鬼団のイラストは有りませんでしたと書こうと思ったけどそういえば本編でもカラーの六鬼団なんか存在しなかったよねHAHAHA!(血涙)(燎と吐様はあったけど)いや29巻表紙も複製原画になっていてそこには心兵、足江進、御岳の武器が描かれていましたけどね。
・そして生原稿部屋に移動。オオオ無限の住人第一話から最終話までの生原稿が壁にズラリとオオオ!いや当然ながら全話分の原稿がある訳では有りませんが、教会でのジョニイと卍から始まって、最終話の最後で見つめ合う卍と布由までの原稿が展示されておりましたよ。ストーリーに沿った順番で展示されているとはいえ初期の生原稿より最終章に入ってからの生原稿の方が多かったです。全てを語ると長くなりすぎるので六鬼団関係の生原稿だけをピックアップします。
逸刀流の道場で水に流される直前の蛇組達
志摩に駆け寄る吐と喉を突く志摩
尸良VS目黒
二手に分かれた逸刀流の情報に「等しく追い等しく殺す」と宣言する吐
伴&燎と果心居士の闘い(多数!)
胸の針を引き抜く燎
逸刀流の弟子達に対峙する荒篠・足江進・叢咲の鉛筆画
那珂湊で卍に向かっていく心兵&足江進
荒篠の腕を斬る卍
炎にまかれた荒篠の前に現れた、凛の着物を被た卍(単行本バージョン)
解体される荒篠の鉛筆画
槇絵に斬り掛かる蛇組
胸を押さえながら槇絵に槍を振る足江進
槇絵にコテンパンにやられて倒れる御岳・心兵・足江進の1枚絵
「空蛇」の心兵
意識を取り戻した吐と天津との間に立って剣を構える燎
吐VS天津
とどめを刺される吐(沙村ナイトで配布されたバージョン?)
切腹する御岳(の手のみ)と剣を振り下ろす凶
燎が扉絵に登場した時の鉛筆画(計3枚)
伴と燎の共闘〜果心居士との決着〜燎が胸の針を抜くまでの生原稿が多めに展示されていたのは気のせいでは無い!!筈!!
あああ他にも有ったかもしれませんが六鬼団関係で今現在思い出せるのはコレだけですっ・・・
・途中で「アレッたんぽぽ居なくね?」と気付いたので改めてじっくり見たら「剣を卍に向ける練造と卍を庇う凛が対峙するシーン」の後ろの方に小さく描かれていました(汗)
・原稿の断ち切り線より外側にトーンを貼るための指示の鉛筆書きまでじっくり見られるのが原画展の醍醐味。足江進のコマの横に「バンダナ○○(トーン番号)」、伴のコマの横に「スカーフ○○」とか書かれていて微笑ましいですね。
・限られたスペースで出来るだけ多くの原稿を展示する為だとは思いますが、結構高い位置にまで原稿が貼られていて上方の原稿はよく見えなかったのが残念。くそっ望遠鏡か梯子でも持ってくればよかった!
・この生原稿を欄外の文字とかトーン範囲の指示線とかも見えるような感じで印刷して1冊にまとめた原画集とか出版してくれませんでしょうかね。もしくは六鬼団の部分だけでもいいから原稿をコピーさせて下さいませんかネットにも上げないし営利目的にも使いません自室の中で毎夜眺めて萌え転がるだけですから!!(ジャパニーズヘンタイ)
・そんなヘンタイトークは別として、冗談抜きで物凄く奇麗な原稿なんですよ。いや先生の作品が美しいのは言うまでもないのですが、原稿そのものが奇麗なんですよ。欄外に消し残した鉛筆線が残っているとかホワイト修正の跡がやたら多いとか、そういった「原稿を仕上げる為の、印刷時に現れる事のない汚れ」が原稿にはほとんど無いのですよ(さすがに0ではありませんが)。ホワイト修正跡が無いという事はペン入れに全く迷いが無いという事になりますよね(素人考えですが)。これがプロの原稿っ・・・!
・今回の原画展では沙村先生が学生時代に講談社に持ち込みした「刺青」の生原稿(の一部)も展示されていたのですが、これがまた凄いんですよ・・・!さっきから凄いとしか書いてない自分のボキャブラリーの貧困さにガッカリなんですが、恐らく誰が見ても「凄い」としか言えなくなるであろう凄さですよ。今現在の沙村先生の鉛筆画とは別の種類の線、恐ろしく細密で緻密な鉛筆画で描かれた物語。よくこの原稿を20年も奇麗な状態で保存できましたねアフタヌーン編集部・・・そして何故これを単行本に収録しないんだアフタヌーン編集部・・・っ!!(苦)
・出来るだけじっくり見て来たつもりですが、こうやって思い返してみると全てを思い出せない・・・なんというかまるで夢のような時間でした。観察力と記憶力が全く足りてない自分のアホっぷりに絶望した!
・せっかく会場で頂いたチラシに折り目がついてしまってさらに絶望!