「春風のスネグラチカ」第2話感想

春風のスネグラチカが掲載されるエロティクスfとベアゲルターが掲載されるネメシスが発売される7月。忙しいな今月は(汗)
まずは昨日発売のエロティクスf。何が起こっているのか判らない、だからこそ目が離せない春風のスネグラチカ略して春スネの第2話のネタバレ感・・・想・・・っ・・・


・・・ああそうだよね掲載誌 エ ロ テ ィ ク ス f だ っ た よ ね (血涙)



・第2話「栗鼠と子犬の生活」。タイトルは毎回「栗鼠と子犬の○○」というシリーズでいくのでしょうか。語呂的に「笑う犬の生活(昔のバラエティ番組)」っぽいと思ったのは秘密だよ!
・表紙はビエールカの左手の甲にキスをするシシェノークと、その様子から嫌そうに目をそらすビエールカ。エエー(汗)この二人の間には主従というか愛情というか、判然としないけど何かしらの絆が存在すると思っていたのですが、実際にはそういった物は無いのでしょうか。少なくともシシェノークの方からビエールカへの忠誠(服従?盲信?)は存在するように見えるのですが、もしかして完全一方通行なのか・・・いや、もしかしたらビエールカの表情は「シシェノーク個人に対する嫌悪」ではなく「シシェノークからの忠誠を受ける自分への嫌悪」「決してまともではない二人の関係性への嫌悪」といった意味なのかも?
・前回イリヤを追い出して屋敷を手に入れた2人ですが、そのあまりに不自然な動向はOGPU(秘密警察)の目に留まってしまったようです。
・秘密警察の施設に呼び出され、個々に尋問を受けるビエールカとシシェノーク。ビエールカの車椅子には補助輪か無く、誰かに動かして貰わないと移動ができない(自分の腕で車輪を動かして一人で移動するという事ができない)造りだそうですが・・・
・でも肘掛けにある薔薇の飾りを回すことにより支え棒(?)を出して椅子状にする事は可能。薔薇飾りを回すときに描かれた矢印は春スネ始まって以来初のコミカルシーンだと思う(笑)・・・最後のコミカルシーンになったりしてな・・・(暗)
・ビエールカが尋問を受けている最中、シシェノークを拷問していた尋問官から電話連絡が。シシェノークがたった15分の拷問(5発殴られただけ)で死にかけているという事を聞いたビエールカは取り乱し、自分をシシェノークの元へ運ぶよう主張。その剣幕に圧され動きが止まってしまった尋問官の部下を無視して(見限って?)車椅子から飛び落ち、必死に這って部屋から出ようとするビエールカ。この行動は、一見シシェノークを心配する優しさ故の行動のように見えます。が、逆にもっと利己的な、シシェノークが拷問を受けることで彼の心身にケガ以外の何かしらの状態が現れる事やその結果自分(達)の目的が果たせなくなる事を危惧しての行動という印象も受けました。いや完全に妄想ですが。
・「まるで心筋梗塞か何かのような」異様な発汗をし倒れているシシェノークの元へ現れたビエールカ。先刻とはうって変わって、冷酷なまでに落ち着き払った表情でスカートの下から手袋を出し、手袋をはめた手をシシェノークに突き出し、「這っていらっしゃい」と言い放つ。そして言いつけ通りにビエールカの元まで這い、その左手に縋るように顔を押し付ける(キスをする?)シシェノーク。
・すみませんソビエトの文化風習についての知識は全く無いのですが貴婦人の手袋はスカートの下に忍ばせなくてはいけないというお国柄なんですか(真顔)。這ってまでビエールカの左手に縋った理由が「ビエールカのスカートの下の匂いが染み込んだ手袋を嗅ぐため」とかだったらシシェノークがとんだ変態なんですがそこらへんどうなんですか(真顔)。
・まあそんなバカ妄想はともかく、このシーンには色々と謎が散りばめられていますね。シシェノークの不自然な体調、ビエールカの表情の変化、手袋に刻まれたマーク(数字の7を左右反転したような)、二人の関係性・・・特にビエールカの体から黒い霧が立ち登るような画面効果の意味とは。
・この様子を見た尋問官は計画を変更。尋問官の部下の1人、ミハルコフを監視につけた状態でビエールカ&シシェノークは例の館に戻れるようになりました。関係ないけど「ビエールカとシシェノーク」って打つのが長すぎるからどうにかして略したいんですがどうすれば。ビ・・・ビエシ・・・ビエシシェ・・・ビシ・・・?? いや無理して略さなくてもいいんですけど(汗)
・ミハルコフの引越の手伝いをするシシェノーク。手伝いたくても何も出来ず、ミハルコフに「日光浴以外何かできるのか」と言われてしまうビエールカ。ビエールカは人一倍聡明な分、周りの状況や自分の立ち位置を十分すぎるほど理解してしまうのが残酷ですよね・・・彼女の身震いは部屋が寒いからではなく、この先に自分の身に降りかかるであろう出来事を予見したからでしょうか。
・そして夜。その予見の通り(?)ミハルコフに「服を脱いでベットに入れ もしくはモスクワに戻れ」と言われるビエールカ。一応ミハルコフからは「逃亡したいなら朝までは気付かぬふりをしてもいい」という逃げ道も用意されていますが、それでもその条件を呑むビエールカ・・・
・ビエールカの足は義足でした。動かない足は邪魔なので自分の意志で切り落としたようです。外した義足を目の見える場所に目立つように置き、赤ん坊の頃に窓から落とされた時に出来たらしい背中の傷を相手に向けて横たわるビエールカ。多分「相手が自分を抱く気持ちを削ぐための計算」だったのでしょうが、そんな程度で気持ちを変えるミハルコフでは有りませんでした。ソビエト尋問官はうろたえないッ。
・いや前号での沙村先生のインタビューから、ビエールカが酷い目にあうという展開がいつかは来るんだろうなとは覚悟していましたが、まさか2話目でこうなるとは思いませんでしたよ・・・あまりの衝撃に今月の感想はスルーしようと思ってしまいましたよ・・・
・全てが終わり、シシェノークに体を整えられ、自室に運ばれるビエールカ。明日も同じ事があるだろうと静かに語ります。その言葉に答えることなく部屋を去るシシェノークと、閉ざされた扉を見つめるビエールカ。このやりとりの間、ビエールカの顔は扉の側に立つシシェノークから(読者から)反らされていて表情が見えないという演出がされているのですが、彼女の気持ちを考えれば当然ではあります。しかしシシェノークが部屋から出て扉を閉めた直後のシーンでのビエールカは扉の方に(扉の向こうのシシェノークの方に?)顔を向けています。やはり表情は見えないので、どんな気持ちで眺めていたのはか不明ですが・・・
・しかし15歳の少女が自分の身体をヒゲオッサンに差し出してまでこの館に留まろうとする理由は何なのでしょうか。ヒゲオッサンミハルコフが考えた通り、この家そのものに目的があるのでしょうか。館の外観を見る限りビエールカが生まれた家という訳でもなさそうですし、もしそうだとしても「幼い頃に家族で住んでいた家を取り戻したい」というような甘い感傷で動くような人間ではないでしょうし、ソレ以前にビエールカが温かい家族で育ったとは思えないし。
・そしてビエールカとシシェノークの関係は、表紙のアオリ文等では「互いを信じて生き抜いていた」とか書かれていますが、それは本当にそうなんでしょうか。シシェノークがビエールカに縋る理由は本当に敬愛なのか。例えばシシェノークが実は重度の薬物中毒患者で、手袋に染み込んでいるソレのせいでビエールカの側を離れられなくなっているとか(そしてシシェノークをそういう状態にしたのはビエールカとか)。何かしらの方法でビエールカがシシェノークを縛り付けているのか。自分では動かせない車椅子はビエールカにとっての牢獄ではないのか。そんな牢獄のような車椅子を誰が作って彼女に与えたのか。もしかしたら車椅子を押すシシェノークこそがビエールカを縛り付けているのか・・・
なるほどわからん!!(やけっぱち)
もう現時点では考えても何かが判る訳が無いのでとりあえずビエールカモエーとか言っとけばええんや!!(涙目)